「アンビグラム」って何?アンビグラムの種類と作家
こんにちは。アンビグラム作りが趣味のフロクロです。
突然ですが、皆さんこの「アンビグラム」というモノをご存知でしょうか。
最近ちょくちょくネットで話題になるので知ってる方もいるかもしれませんね。アンビグラムを知らない方は、スマホやタブレットなどの"回せるデバイス"でこの記事を読んでいただけると幸いです。
今回はこのアンビグラムとは一体何なのかを、分類や作品の紹介を交えてつらつら書いていきたいと思います。
【アンビグラムの定義と分類、具体例】
上にある文字、読めるでしょうか。
「すみません」ですね。
実はこの文字列、180度回しても読めるのです。スマホを回したりして確認してみてください。(上のは拙作です)
そして、このような作品は「アンビグラム」と呼ばれており、これを大雑把に定義すると「2通りの方法で読むことができる文字図案」を指します。
定義だけだとよくわかりませんね。アンビグラムのバリエーションを分類しつつ、以下でアンビグラム作家の方々による具体的な作例を見ていきましょう。
①180度回転型
一番有名でオーソドックスなタイプ。上の拙作「すみません」もこのタイプです。
ひっくり返しても同じ語になるモノと、別の語に変化するものがあります。
意瞑字査印さん作の「逆転」。逆転しても逆転のまま、という自己言及の利いた作品です。
同じく意瞑字査印さんの「きつねうどん/たぬきそば」。ひっくり返すと入れ替わります。名作ですね。
②90度回転型
igatoxinさんの『倒/起』。これも自己言及を含んだ名作です。
kawaharさんの『TRUMPET/トランペット』はアルファベットを90°回すとカタカナになるというもの。見事です。
③鏡像型
読んで字の如く「鏡写し」にすることで別の字が現れるタイプです。
igatoxinさんの『送信/受信』。絶妙なデザインによって見事な可読性を保っています。
鏡画家さんの『梅花』は、一見普通の文字に見えますがよく見ると斜めに線対称になっています。45°傾けて見るとわかるかもしれません。
④振動型
「2つの文字を揺れ動く」ので振動型。回したり写したりせずに、2通りの文字が見えてくるタイプです。
【アンビグラム】どれが妹でどれが姉か?(旧作リメイク)#アンビグラム #ambigram
— いがときしん(いが) (@igatoxin) 2015年3月2日
振動型。同じグリフなんだけど、大小でも見え方が変わりそうだし、並べ方でも変わってきそうだなと思ったので。 pic.twitter.com/jhzqPDO0SJ
igatoxinさんの『妹/姉』は、見ていると2つの文字の間を揺れ動きのどちらなのかわからなくなります。
⑤図地反転型
igatoxinさんによる『深淵』。「深」を反転し白黒逆にすると「淵」になります。非常に美しい作品です。
oyadge01さんの『生死』。これも無駄がなく美しいです。
『洞窟物語』
— ロボット (@_he_art) 2017年10月9日
たまにやりたくなるフリーゲーム。#アンビグラム #洞窟物語 pic.twitter.com/z0b2Cwlqk3
ロボットさんの『洞窟物語』は2文字の図地反転。スゴイですね。
他にもありますが、とりあえずはこのくらいにします。日本語アンビグラムには他にもまだまだたくさん名作傑作があります。
アンビグラム作家のYΦUさんが作者の一覧をまとめてくださっているので、アンビグラムのより深い世界を覗きたい方はぜひこちらを御覧ください。